デンソーで期間工として働いた感想をまとめました

今更ながらですが、デンソーの期間従業員契約での労働がどのようであったか総括してみます。

自動車の部品メーカーとしては最大手、トヨタ自動車から分離独立して日本電装株式会社という名称でしたが1996年に現在の株式会社デンソー(DENSO)に社名が変更した沿革があります。

トヨタグループではありますが、作られている自動車部品は日本はもとより世界中の自動車メーカーへ幅広く供給されていて東海地域にある工場、製作所は9拠点あり他にもデンソー北海道やデンソー九州といった連結子会社でも部品が作られています。

働く前はトヨタ色の強いイメージでしたが、受け入れ教育時にかなり独立性の高い会社だというイメージに変わりました。

Contents

  • 検査工程に配属
    • 仕事で覚える事は多い
    • 部品メーカーの方がやさしい
    • 意外とキツイと感じたライン外での仕事
    • 受傷事例
    • 慢性的に痛かったところ
    • 出退勤
    • 休憩時間
    • 残業時間が長い
  • 総括すると

検査工程に配属

私は健康診断の後、デンソーの中でも一番大きな製作所への赴任が決定して、その製作所内でも人の入れ替わりの多いと思われる部署へ配属となりました。

イコールではないかもしれません(人員の規模が多いのかもしれない)が、それだけ仕事内容は大変だということです。

私と同じ製作所行きになった同期達も同じく近場の同じ部品を作っている前工程の部署だったりさらに前の前の部署への配属だったりという具合で同じ勤務時間帯なら食堂で普段会ったりすることが頻繁にあるほどでした。

前の部署とは部品の組み立てを行っているところ。前の前の部署とはその部品の元となるより小さなパーツを成型、加工しているところになります。

私が配属となったのは検査工程というところです。

仕事で覚える事は多い

検査は出荷前の最終工程でもあり、部品として性能要求を満たしているかを流れ作業で検査する工程です。

成型や加工、組み立てに比べれば楽かもしれませんが、設備が全て(デンソーはどこもそうだと思いますが)というところなので覚える事は山ほどあります。

そして一工程の仕事がそれほど多くないのでこいつは使えると判断された場合はその他多くの工程を覚えてもらうよう指示されます。

私がいた時期はラインが増設されたので期間工であれ、やれそうな者にはどの工程もマスターしてもらうよう要請されました。社員や期間工(契約延長で6ヶ月以上在籍すると有給がもらえます)が有給休暇で休んだ場合はその工程を担ったり、もう完全に慣れてしまったところなどは休憩ごとにローテーションするのです。同じところばかりやっていても飽きるから。

私は最終的に5工程(ライン4、運搬1)をやれるようになりローテーションもそれなりにやってました。

自動車の完成車両を作っている本体のメーカー(トヨタ、日産、ホンダなど)の期間工と比べるととてもフレキシブルな対応を求められます。

車両完成メーカーの期間工はほぼ一工程を覚えれば、ずっとその工程を任されるので初めの2週間ぐらいはかなり過酷かもしれませんが、それを過ぎればそれ以上の仕事を覚えるように求められることが少ない為、仕事の習熟性やミス、失敗といった点では完成車両を作っているメーカーの方が楽だと感じる方がいるかもしれません。

実際、同期で入った人の中にトヨタで期間工を2年11ヶ月をこなした猛者がいましたが、延長はせず最短6ヶ月の契約で満了して再びトヨタに戻っていった人がいました。

その人曰く「自分にはどうも馴染めない。前工程と後工程を気にしながら、設備にも注意を向けなければいけないところが肉体的よりも精神的に疲れる。」という独白でした。

その人が最短で満了した理由は他にも考えられて変則3交代制一日中フル稼働の成型や加工を行っている部署でしたので、残業と休日出勤もとても多いという点もあったように思えます。

完成車両を作っているテレビ映像などでは艤装ラインと呼ばれるベルトコンベアで流れる様子が映ったりしますが、部品メーカーは人力で人から人へとバトンタッチするような形です。私のところではレーン上を滑らせて部品を次の工程に渡すイメージです。

ぶっちゃけると完成車両の期間工は一日中ボッチで自分に与えられている工程内の仕事だけをやり遂げればいいのに対して、部品メーカーの期間工は仕事中でも前と後の人に対してコミュニケーションを取ることが多くあり、かつ設備の状態にも気を配らないといけないことが大変だというところに尽きると思います。

これが車両完成メーカーと部品メーカーの仕事の大きな相違点だと思います。

部品メーカーの方がやさしい

契約延長を申請して仕事を継続するといった点では部品メーカーの方が個人に対してはやさしいと思います。

若い頃の経験なので今がそうなのか分かりませんが、車両完成メーカーは仕事の習熟のリミットが約2週間(10日で覚えろということ)です。出来なければ適正なしと判断されクビ(自己都合退職、さらにキツイ工程へ異動)に追いやられていました。

昨今人手不足ですし、今の時代はよっぽど酷い規則違反をしない限り契約を結んだ6ヶ月の雇用は守られているようです。

若い子は飲み込みが早いので仕事の出来る子が多いのですが、中にはどこをやらせてもダメという人もいます。それでもその子は何とか部品運搬だけはマスターしていました。彼は真面目だったこともあり契約更新が出来ていたんです。おめでとう!

正直、車両完成メーカーだと契約更新はさせてもらえないレベルでした。

他に同期で他部署の人でしたが、周囲と上手くいかず、仕事も出来ない、挙句の果てにはケガをするという問題児がいましたが、同じ部品を作っている前工程の部署へ異動していました。

長く在籍したいのなら部品メーカーの方が仕事が出来なくても使ってもらえて他の製作所へ転籍や部署間での異動など色々配慮してくれるということを知った事案でした。

意外とキツイと感じたライン外での仕事

不良品は車両完成メーカーだとライン外で別途回収してくれる役割の人がいました。

それ専用の不良箱に入れておくというだけでライン作業者は自分の仕事に注力できたのです。

今回デンソーで私がいたところは自分の班で不良品を大きな木箱に集めて満載になった頃合いをみてリサイクル廃材置き場へ捨てに行くという業務があったんです。

今回配属されたところが特別なのか分かりませんが他部署の人もせっせと運んでいましたのでどこも似たり寄ったりだと思います。

配属されてから複数人で何度か行った経験がありましたので、一人で行くようお願いされることがよくありました。

就業時間中でも行ってきてと言われればホイサッサーと行ってました。ライン作業から抜けられるので気分転換には丁度良かったんです。

ただ私が働いていた時期が春ごろから寒い時期が到来するまでの間でした。夏場ははっきりいって地獄です。

〇百キロある不良品をリフトで持ち上げそれを人力で引いていくんですが、熱中症覚悟で挑んでました。

工場って想像以上に広いんです。しかもここはデンソー最大規模の製作所。これが1往復ならまだいいのですが、2~3往復する多さだと目が眩みそうでした。

不良品以外にも廃油というものがありました。こっちは不良品以上にキツイ。その廃材置き場で何十缶と自分が仕分けしないといけないからです。

ハッキリ言いますと普通の一般女性には絶対ムリです。一斗缶は約18ℓすなわち18kgなのですが、ドロドロの廃油なので不純物も混じっています。20kg以上の缶を足場の悪いところで綺麗に並べていく作業は過酷そのものでした。

そして帰りには作業着が油でドロドロに汚く汚れているのに気付くのです。残念ながら洗濯しても落ちません。”俺働いてます”感は出ますが、「まあ、あいつなら要領よくやるだろう」と上役に思われると期間工だろうがいろいろ頼まれるという体験でした。

受傷事例

受傷といえるほどのものではないですし、自らが招いたことなので致し方ありませんが、こうなることもあるよという事例です。

自分の事例ですが、特殊な油が付着し、放っていたのでこうなりましたということです。

会社側はキチンと対策をしていますし、定期的に教育も行っています。それを怠った自分に責任があり、しっかりとしていればこんなことはありませんので自らの甘さを痛感しています。(と書くほど重く思ってはいないです)

最初にチカチカするだけです。痛いのかと言われると痛くはないです。熱いお風呂に入るとしみます。後はかゆみが続いて脱皮が始まります。

若干自分でしか分からない後が残るぐらいでしょうか。女性の比率の多いデンソーですが、女性はまずこういう工程には配属される可能性は少ないのでご安心を。

それから同期の仲の良かった人から伺った話ですが、彼は成型や加工を担当している部署で、毎日切り屑やバリや鉄粉といった廃材と格闘していました。

よくお風呂で一緒にになった時やお風呂上りに手や首回りがチカチカすると訴えていたのを覚えています。

もうこれは仕事の性格上どうにもならないことで全身を覆わない限り対策の施しようがない事例です。

後はこれも同期の若い子ですが、テーピングをしていたので「どうしたの?」と尋ねると「痛いんですよね。」と傷口を見せてもらいました。その傷口は穴を穿ったように大きく空いていて痛々しい感じでした。

その工程ではそれが当たり前らしいのですが、私なら何かしら対策を考えてあげる傷口だったので今もなお忘れられません。

それでもデンソーは安全第一を掲げているので「〇〇〇〇という会社は人に優しくないところでした。」というヤバい噂を聴くと随分まともだと思わざるを得ません。

慢性的に痛かったところ

足の親指の側面にマメが出来たところです。ずっと皮が剥けるような感じでしたし、お湯に浸かってもここだけが一番痛かったです。

満了して数か月で元に戻りました。

思い返すと急いで動こうとして止まる時に意外と両足共に踏ん張りが必要なのでこれがマメの一番の原因でした。

私は手や腕や肩や腰などには負担はありませんでした。

出退勤

寮の近くのバス停から職場に近い最寄りのバス停までかなりの本数の社内運行バスが出ていましたので30分前ぐらいに出れば余裕で間に合いました。バスを利用せず歩きだと20分で職場に着きました。

時間までは門の外に設置しているバスの待合所でスマホをいじって時間を潰す。

それからカードリーダーをピコンと当てて出勤記録を行います。退勤も同様です。ただしそこが出勤した時間や退勤した時間となりますので、毎日手書きで書いている残業時間と不整合が生じた場合、勤労から班長が怒られ、班長から個人が怒られるという見事な軌跡が展開されます。私も何度かミスった事があります。

どう操作していいか分からない時は同じ班の人に聴きましょう。これ間違いないです。

勤怠管理はマネージャー職である班長がしっかりと行ってくれますのでブラック企業に代表されるサービス残業はほとんどのケースありません。まれなレアケースは見かけましたが期間工ではなく社員が自主責任で行っていたところです。期間工が長時間のサビ残を強要される会社はよっぽど酷いところでしょう。

デンソーを含め自動車系の企業は大手なのでその辺りは非常に神経を尖らせています。労働基準監督署は滅多なことでは動きませんが、多くの人員が当てはまると是正勧告を行ったり、監査に入ったり、事業停止などの措置が取られ、営業利益や企業イメージは大幅にダウンします。

よって期間工が就労する大半は大企業だから労働基準法に守られているという側面があります。

休憩時間

昼休憩は昼勤が45分、夜勤が1時間と変則的でした。ご飯を食べた後スヤスヤと寝たい私には夜勤の方が嬉しかったです。

10分の小休憩はそれほどがっちり時間に縛られている感じがしませんでした。というのも部署ごとで休む時間をずらしていたりするので、休憩の放送などはなく、休みの1分前には休憩時の設備等の準備をしてよかったりと休憩時間にはそれなりの裁量があります。

且つ検査はクリーンルームで防塵服というチリを纏わないよう対応した服を着るのでその脱着もプラス5分ぐらいが認められていました。法律上この脱着も業務時間となります。

なので休憩時間に関しては結構ゆるゆるといった印象が強かったです。

残業時間が長い

忙しい部署は残業時間が長いです。(当たり前ですよね)基本的に忙しくない部署に人手はいらないのでそういう忙しいところに配属される割合が高いはずです。

繁忙期は月間残業時間が45時間越えの休出2回は当たり前だと思っていた方がいいです。早出という勤務もあります。(1時間早出の残業2.5時間など)

慣れると定時という感覚はなくなって残業の時間帯が当たり前のように感じるようになりました。

ですので私がいたところは残業の多い時期は調整して定時で帰れる日などを作ってくれていましたが、その定時で帰れるというのが異常に嬉しく感じたものです。

この辺りを頑張れれば、満了金を併せて年収500万前後にはなりますので中卒や高卒で特に資格もない方には破格のサラリーが約束されます。

契約を延長して2年目には日給10800円、3年目には日給11100円になりますので、残業、夜勤、交代勤務手当と併せれば、500万円台後半の年収も可能です。

総括すると

デンソーは部品メーカーなので重量物の取り扱いもほとんどなく期間工の中でも楽な部類であると思います。

ただ初めて経験する期間工がデンソーであれば、違和感は感じることなくこれが当たり前と思うと思いますが、昔、完成車両を作るメーカー本体の経験のある私やこの話の序盤辺りに出てきたトヨタの期間工を経験した人なら馴染めない点も少なからずあるということです。

安全面に関しては非常に徹底しているので、小さな部品を扱っているという点でも重大なケガのリスクは非常に少ないと感じました。

勤怠に関してもしっかり管理されているのでお金にならない過剰な業務を押し付けられることはまずないと言えます。その代わりお金になる残業や休日出勤は多い傾向が見られます。

後は丸一日をほぼ全て仕事に傾けられるかというところです。余暇や私生活(寮)は期待せずお金を稼ぎに行くという点に絞れば文句の付けようのない期間工職です。

それではまた!

オススメの期間工職

 

大黒野:デンソーの経験

デンソーは、世界最大級の自動車部品メーカーです。 トヨタ自動車株式会社から分離し、日本デンソー株式会社と社名を変更。 しかし 1996 年には、社名を現在の株式会社デンソーに変更しました。

デンソーはトヨタグループですが、自動車部品は日本国内の自動車メーカーやその他の国々に幅広く供給されています。 デンソーには、東海工場 9 拠点、製造工場、デンソー北海道、デンソー九州などの子会社があります。

デンソーの従業員の経験から学ぶことで、現場での作業内容を把握できます。

検査プロセスに割り当てられます

共有しようとしている経験を持つ社員は、 DENSO のインタビューに合格しました。 物理的な調査を経て、社員の大半が割り当てられているデンソー最大の工場に割り当てられました。

彼は検査の過程に指名された。 他の作業者は、部品が組み立てられている部門、または小さな部品を成形および処理する部門に割り当てられました。

作業中に学習します

点検は出荷前の最終プロセスです。 このジョブでは、部品が製品に最適かどうか、および部品が正常に機能しているかどうかを確認します。 作業員は、この作業は成形、製造、組み立てよりも簡単かもしれないと述べています。

1 つの手順では多くの作業が必要ないため、この手順を選択する場合は、他のいくつかの手順を覚えておくことをお勧めします。 また、従業員と、 6 ヵ月以上社内にいた従業員がこのプロセスを担当することも、従業員と用語従業員に共通しています。

作業員は 5 つのプロセス( 4 つのライン、 1 つの輸送)を実行でき、回転はそのまま行われました。 また、完成車を生産するトヨタ、日産、ホンダなどの車体メーカーは、汎用性が求められるとコメントした。

負傷ケース

事故は常に発生し、それを防ぐためにできることは何もない。 この作業員の場合、特殊なオイルが手に落ちて燃え尽き、マークを残すと負傷した。 会社は事故を防ぐために対策を講じており、また、作業スペース内で適切なプロトコルを提供しています。

その労働者は彼がその事故の責任を負ったと言った。 彼はまた彼の手および首が浴室を取るときにひったりしていたことを不平を言うのに使用した。 避けられない状況にもかかわらず、従業員はデンソーが安全を最優先にしていると述べました。

出席

寮の近くにあるバス停から、最寄のバス停から工場まで、いくつかのバスが運行している。 時間の 30 分前に離れると、時間内に時間をかけることができます。 バスに乗っていないときに歩いて行くと、職場まで 20 分かかります。